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伊調妹続いた金!姉は銀/女子レスリング
<アテネ五輪:レスリング>◇23日◇女子63キロ級
伊調姉妹がダブルでメダルを獲得した。女子63キロ級の妹馨(20=中京女大)は決勝でライバルのサラ・マクマン(米国)に3−2で逆転勝ちして金メダル。55キロ級の吉田沙保里に続いて、初採用の五輪で2階級制覇を達成した。48キロ級の姉千春(22)は決勝でイリニ・メルニク(ウクライナ)に延長の末に惜敗も銀メダル。日本初の姉妹ダブル金はならなかったが、2人で大きな第1歩を記した。
姉千春のためにも勝ちたい。馨が0−2のピンチで迎えた第2ピリオド。猛反撃を開始した。息切れしてきたマクマンをなぎ倒し、2連続でバックを取って同点。さらに終盤1ポイントを奪った。勝負強さには定評がある。得意の逆転パターンで金メダルを決めた。表彰台で「勝って泣くのは初めてです」とうれし涙を流した。
先陣を切った姉が、延長で惜しくも敗れた。2人で誓ったダブル金メダルの夢はなくなった。「千春が負けて、何がなんだか分からなくなった」。号泣しながら戻ってきた姉に「自分の勇気のなさで負けた。勇気を出して」と言われて送り出された。その言葉で落ち着いた。決勝の相手は昨年の世界選手権、プレ五輪で2連勝も接戦を繰り広げたマクマン。実力は紙一重の相手に先行された。しかし最後まであきらめず、初の五輪で逆転劇を演じた。
「千春がいたから、ここまで来れた」。小さいころから「一緒に五輪に出ようね」と話していた。兄と姉の影響で3歳でレスリングを始め、小、中学と進んでも、女子レスリングが五輪種目にあると信じていた。01年に正式採用決定のニュースを聞いた時、ほかの選手が大喜びする中で、当たり前のように思っていた。その年に山本聖子を破って注目を浴びた。当時は同じ大学の吉田と同じ55キロ級。栄コーチに半ば強制的に63キロに階級変更を勧められた。栄コーチには「食が細い吉田は階級アップは無理だが、体格の立派な馨ならば大丈夫」と見込まれていた。
それが運良く五輪階級になり、世界選手権2連覇の若き女王としてアテネに乗り込んだ。逆転劇で期待通りに金メダル奪取。悔し涙を流していた姉も喜んでくれた。ダブル金の夢はならなかったが、姉妹で金銀のメダルをそろえた。そして吉田と3人で中京女大トリオで快進撃。日本のメダルラッシュに貢献した。姉も決勝のメルニク戦では熱戦を展開。この大舞台をきっかけに伊調姉妹の名前は、完全に全国区になった。
[2004/8/24/09:52 紙面から]
写真=女子63キロ級決勝で、マクマンに逆転勝ちし金メダルを獲得した伊調馨は両拳を突き上げる(撮影・栗山尚久)
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