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長嶋ジャパン、サヨナラ4強/五輪野球
<アテネ五輪野球:日本4−3台湾>◇21日◇1次リーグ
執念のサヨナラ勝ちで、長嶋ジャパンが1次リーグ突破を決めた。4勝1敗の首位で迎えた台湾との6戦目。先発の巨人上原が3回に先制3ランを浴びる苦しい展開も、7回に巨人高橋由の2ランなどで同点。そして延長10回1死満塁から日本ハム小笠原の左犠飛で接戦をものにした。5勝1敗で首位をキープし準決勝進出が決定。今日22日の最終戦でギリシャを破れば1位通過が決まる。悲願の金メダルどりにまた1歩、近づいた。
両手を、ありったけ伸ばした。高橋由が赤土の先にあるホームベースを夢中でつかんだ。見上げると空っぽのベンチ。立ち上がり泥だらけのユニホームで抱き合った。「汚れて勝てるならいくらでも汚します」。延長10回、執念のサヨナラ勝ち。ナインの絶叫がアテネの空に飛び交った。
10回1死満塁。左翼への小笠原の飛球は、追い風で伸びた。左翼手の捕球体勢が微妙に崩れる。「自分の気持ちが前に行き過ぎて足がついてこなかった。どうにかセーフになりたいと思ったら、ああいう形になった」。気づけば、捕手もいないホームにヘッドスライディングで突入していた。7回の起死回生の同点2ランも追い風に乗った。何度も拳を突き上げ、雄たけびをあげながらダイヤモンドを回る高橋由。アテネの風が神風となって味方した。
サヨナラ劇の演出に、必死にバトンをつないだ。10回裏無死一、二塁。打席に向かう中村は心に決めていた。「サインが出なくても自分でやろう」。ベンチからの指示は送れ−。そして三塁線への絶妙のバント。「しびれた…。最高のバント。ホームランよりも、こっちの方がしびれる」。最後は外角球に食らいついた小笠原の犠飛で結実した。野球人生初というサヨナラ打。「生まれてこのかた、記憶にない。言葉では表せない。全員で取った1点です」。チームに戻れば主砲を務める男たちが、なりふり構わずつかんだ4強キップ。劇的勝利に中畑ヘッドコーチも「シビれました。これが野球」と興奮した。
この日の試合開始は午前10時半。ホーム扱いの日本は夜明け前の5時半に起床した。「高校以来かな。でも条件は同じ。これが国際大会。勝たないとメダルは取れない」。高橋由が精かんな顔つきで言う。乗り越えるべき壁が厚いほど、金メダルの輝きも増す。「フォア・ザ・フラッグ」の合言葉の元、長嶋ジャパンが金メダルロードに加速をつけた。【田口真一郎】
[2004/8/22/08:51 紙面から]
写真=10回裏1死満塁、サヨナラ勝ちし、抱き合って喜ぶ高橋由(左端)ら日本選手(撮影・栗山尚久)
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