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広部玄のイケイケ
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2004年08月11日付紙面から

表はピカピカ裏は恥部

 遅れが心配された五輪各施設の整備も、突貫工事ですべり込みセーフといわれている。でも本当に完成したのだろうか? 市内各所を回ってみたところ、おかしな点をいくつも発見した。人気競技会場の裏は廃材の山だった。解体が遅れた廃虚団地を垂れ幕で隠してしまう計画もある。突貫五輪の「恥部」を見てしまった。

写真 行ってみたのは、ギリシャで人気の種目重量挙げの会場。アテネ市西部ニケアにある。だが、会場への案内板はまだ整備されてなく、地元タクシー運転手でさえ場所を知らなかったから驚く。徒歩で探し回ったら、住宅地の奥の小高い丘に突如ドデーンと施設が出現した。正門付近はきれいに整備され、会場施設はピカピカだ。

 しかし、周囲を歩いて裏側を見たらがく然とした。施設のすぐ裏は干上がったダムのように大きな谷。そこにドラム缶、タイヤ、工具、棒切れ、がれき、廃材が散乱している。まるで「ゴミの谷」だ。突貫工事で取りつくろっても、実態はこのざまなのか。「見てはいけない部分を見てしまった」と思いつつ裏門付近の公道を歩いていたら「プープー」。背後から来たパトカーに見つかった。

 振り返ると、サングラス姿の警察官2人が降り「お前どこから来た? 何者だ?」ときた。「日本から新聞記者」「で、何してた?」「歩いていただけだ」。それでも約10分間の激しい問答が繰り広げられた。

 公道を歩いているだけで何が悪いんじゃ !  それでもそんな日本人の理屈は通じず、パスポートを見せろ、と一時はパトカーに乗せられた。「写真を撮ったのか?」としつこいので「昨日アクロポリスの記念写真は撮った」と答えると、ブーと発車。きれいな正門前まで走って、あっさり降ろされた。

 重量挙げは、五輪金メダルV4が期待され、選手団旗手も務めるギリシャの英雄ディマスが出場する。結局、警察の過剰反応は国民が注目する人気競技会場の「恥部」を隠したかっただけに違いない。

写真 突貫工事の「落とし穴」は会場周辺だけではなかった。アテネ市中心部では、約10棟の巨大「廃墟団地」を発見した。壁ははがれ落ち、落書きだらけ。お化け屋敷のよう。

 ところがここは、ギリシャ中央警察署と最高裁判所に挟まれた超一等地だから、こりゃまずいんじゃない。

 住民に聞いてみると「政府は五輪前に取り壊す予定だったが、結局間に合わなかった。近々、廃虚の外壁を大きな垂れ幕ですべて隠すと聞いた」。ええ〜っ。まさにこれでは「恥ずかしい部分を隠す」ではないか。それにしても、大きな垂れ幕で、とは。規模のデカイ学芸会じゃないんだから。

 ギリシャ当局に言いたい。日本では夏休みの宿題は終盤一気にやるより、7月中に終わらせた方がいいという教育がある。楽観主義は結構だが、計画性も同じくらい重要だ。


◆突貫工事メモ

 ギリシャは何事も本番直前になって一気に盛り上がる国民性。今回も多くの事案で、本番に間に合わないことが心配された。アテネ北東のマラトンからアテネ中心部までのマラソンコースは当初工事が大幅に遅れ関係者をやきもきさせたが、7月26日には一応完成。五輪観戦客のために作られた路面電車も完成が不安視されたものの、7月19日に開通した。マラソンコースでも、測定の誤差が発覚。競泳会場は工事の遅れで結局、屋根の取り付けを断念したのは有名な話。



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