22歳の新鋭ガトリンが「最速男」/陸上
<陸上>◇22日◇男子100メートル決勝
米国の新鋭ジャスティン・ガトリン(22)が、ハイレベルな戦いを制して9秒85で金メダルを獲得した。フランシス・オビクウェル(ポルトガル)が100分の1秒差の9秒86で2位。シドニー金のモーリス・グリーン(米国)はさらに100分の1秒差の9秒87で3位だった。
五輪100メートル決勝で史上最多の5人が9秒台をマークしたハイレベルの接戦を制したのは22歳の新鋭ガトリンだった。
「金メダルを取るために、ここに来た。夢がかなった」。存在感のある王者グリーン、華やかな雰囲気のクロフォード。100メートルの米国代表3人の中では最も地味な存在だったが、雄たけびをあげるように、大きく口をあけた派手なゴールだった。
3レーンからスタート。反応時間は0・188秒と8人中、最も遅かった。だが姿勢を低くした力強いけりでトラックをとらえ、中盤までに滑らかに加速して激戦の主導権を奪った。ゴール前ではオビクウェル、グリーンの猛追をかわした。
陸上の強豪、テネシー大では全米学生でタイトルを積み重ねた。期待されたホープだったが、薬物問題で挫折も味わっている。01年にドーピング(薬物使用)検査で陽性反応を示し、資格停止処分を受けた。
集中力の持続が困難な病気「注意欠陥多動性障害」の治療のため処方された薬が原因だったことが証明され、処分は解かれた。しかし、次に違反すると永久追放になるリスクも背負ってトラックに復帰したという。
疑惑を晴らすために、懸命なトレーニングを積んみ、ついに「最速の男」となった。「そのために生まれてきたし、そのために走り始めた。そのために生きている」。自信を取り戻した顔つきだった。
[2004/8/23/13:16]
写真=男子100メートル決勝 9秒85で優勝した米国のジャスティン・ガトリン(右端=共同)
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