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トラック競技アジア初の金!劉/陸上
<アテネ五輪:陸上>◇27日◇男子110メートル障害
歴史が変わった。五輪男子トラックでアジア初の金メダリストが誕生した。若き中国人ハードラーの劉翔(21)が、男子110メートル障害決勝を12秒91で制した。コリン・ジャクソン(英国)の持つ世界記録に並び、五輪新記録が生まれた。スタートからゴールまでぶっち切りのレースで、体格的に短距離での成功が難しいと言われたアジア人の夢をかなえた。4年後の北京五輪では、地元の期待を背負いV2を狙う。
赤い稲妻が走った。黒人選手より、赤いユニホームが速かった。スタート反応タイム0秒139は出場選手中、NO・1。巧みなハードルさばきで後続との差は1台ごと広げた。ラストは顔を横に振り、もがくようにゴール。12秒91。世界記録タイで五輪新。文句なしの金メダル獲得だった。
山崎一彦氏(400メートル障害92、96、00年五輪代表)「まず前傾で入れるスタートがいい。1台目で勝負はついた。ハードリングも粗削りと言われますが、そうは思いません。着地の反発をそのまま利用して次の前傾に入る。パワーで持っていく黒人選手は着地の瞬間、上体が起きてしまい減速します。これは新しい技術ですね」。
手足が短いアジア人は、短距離に向かないといわれる。五輪の歴史でも日本人選手は、110メートル障害の決勝進出すら果たしていない。劉翔も「中国人の私が勝つとは信じられていなかった」と話した。
山崎氏「もう1つ、後半も速いのが特徴。ハードル1台ごとに経済的な動きをするので後半も伸びる。できればアレン・ジョンソンとの直接対決が見たかったですね。同じ走りができるか、興味があります」。
王者ジョンソンが2次予選で転倒。期待した対決が流れたが劉翔は「彼はボクのヒーローだ。でも年齢的な問題があるのも事実」と結果は同じだと言わんばかりだった。12歳で走り高跳び1メートル94を跳んだ天才少年も「世界一を狙う」とハードルに転向した。「アジア人がスプリント系で結果を残せないという概念を変えた。北京ではさらに奇跡が起こるはず」。4年後の北京。地元の英雄として再び、世界に衝撃を与える。
[2004/8/29/09:23 紙面から]
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