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田南部、メダルへあと1勝/レスリング
<アテネ五輪:レスリング>◇27日◇男子フリースタイル55キロ級
レスリング男子フリー55キロ級の田南部力(29=警視庁)が4強進出を決め、男子では52年ヘルシンキ大会からの13大会連続メダルに王手をかけた。シドニー五輪王者のアブドゥラエフ(アゼルバイジャン)に5−2で判定勝ちするなど2戦2勝で1次リーグを突破し、決勝トーナメント(T)1回戦で金孝燮(韓国)を撃破した。88年ソウル大会以来16年ぶりの金メダルまであと2勝だ。
田南部が日本男子の守り通す連続メダルに王手をかけた。富山英明監督が「金メダルに最も近い存在」と言う男。田南部はしっかりその期待にこたえた。
1次リーグからアンクルホールドが面白いように決まった。初戦では前回シドニー王者アブドゥラエフと対戦。1分過ぎにバックから相手の両足を交差させてロック。次の瞬間、王者がクルリと回った。必殺の「田南部スペシャル」。世界の頂点に立つため、得意のアンクルホールドを改良して磨きをかけた技が、大舞台で決まった。
「狙い通り。自分のレスリングをすれば負けることはない。計量の時に相手が嫌な顔をしていた」。今年のドイツGPでも5−0と圧倒し、強豪とはいえ苦手意識はまったくなかった。続くインドのドゥットには4−3と苦戦したが、決勝T進出を決めた。1回戦も勢いに乗って金を退け、一気にメダルに王手をかけた。「だれとやっても前に攻め抜こうと決めている。最後の五輪なので全部覚えておけるように楽しくやった」と笑顔で話した。
過去20個の金を獲得している男子は、52年ヘルシンキ大会から12大会メダルを継続している。26日に終了したグレコローマンスタイルの4選手はメダルに届かず、フリーの5選手に伝統の灯を守る責任がのしかかる。
富山監督は「過去の金メダルのうち16個がフリー。自分のためにやるのは当たり前。子供たちに夢を与えないと、レスリングの将来はない」と危機感を募らせる。田南部はその重責を背負う。88年ソウル大会の小林孝至、佐藤満以来16年ぶりのゴールドハントまで、あと2勝だ。【岡山俊明】
[2004/8/28/09:33 紙面から]
写真=シドニー王者N・アブドゥラエフ(左)を破った田南部は応援席に向かってポーズ(撮影・宇治久裕)
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