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米延長制し金奪回!/女子サッカー
<アテネ五輪女子サッカー:米国2−1ブラジル>◇26日◇決勝◇カライスカキ
女子サッカー大国が、五輪王座を奪回した。米国代表が、延長戦の末に2−1でブラジルを破り、2大会ぶり2度目の金メダルを獲得した。代表267試合、153得点のFWミヤ・ハム(32)らベテラン5人がこの試合を限りに引退するが、2ゴールはいずれも80年代生まれの若手が決めた。91年W杯から続く米国の栄光は、確実に新世代に引き継がれた。
「USA! USA!」。試合終了1分前、歓喜の時を待ちきれないスタンドから、この日最大の声援が送られた。終了の笛と同時に、ベンチの選手たちがピッチへ猛ダッシュ。瞬く間に、ハムを中心に輪ができた。勝った。米国が、金メダルを取り戻した。
決勝点は延長後半7分。左CKをFWワンバックが頭で押し込んだ。身長180センチのセンターフォワードは「この試合と勝利が、私たちの気持ちの表れ。何て言っていいか、分からない。誰が決めてもいいの。米国の得点なんだから」と顔を紅潮させた。
先発11人中6人が30歳代。4カ国の1次リーグに加え、準々決勝の日本戦に苦しみ、準決勝も延長にもつれた。10カ国中最多の6試合600分を戦い抜いた。しゃく熱のギリシャで、体力的不利がささやかれたが、関係なかった。今大会最年長の36歳で、3人の子供を持つDFフォーセットは、1度も交代することなくピッチに立ち続けた。
2人の大学生を除き、全員が米国女子プロリーグ(WUSA)でプレーしていた。資金難のため今年は休止になったが、米連盟がサポートを惜しまなかった。五輪までロサンゼルスで4カ月の合宿。この間の給料を連盟が支払い、強化に努めた。女子の登録人口が男子の3分の1以上(日本は約2%)を占める米国が、本気になってメダルを狙った。
91年W杯以来、世界の女子サッカーを引っ張ってきた。五輪3大会連続メダルは、世界で唯一。だが、ハム、フォーセット、チャステン、リリー、ファウディの「Fab Five(素晴らしい5人)」が引退する。世代交代の時期は確実にやってきた。
ハインリクス監督は「シニアの選手たちにとって、このメダルは価値がある。決勝戦は、情熱と創造力を見せつけた」と上機嫌に話した。この日、先制点を決めたMFタープリーを含め、2得点とも80年代生まれの2人が決めた。ガラリと変わる次期の米女子代表選手に、女子サッカー強国のバトンは渡された。【佐々木一郎】
[2004/8/28/09:33 紙面から]
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