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長嶋監督が来た!銅ナインを成田で出迎え
長嶋茂雄監督(68)自らが、アテネ戦士を笑顔で出迎えた。アテネ五輪野球で銅メダルを獲得した日本代表が27日、帰国した。帰国会見場の千葉・成田市内のホテルには、脳梗塞(こうそく)で倒れ、現在リハビリ中の長嶋監督が駆けつけ、首脳陣やナインと左手でがっちり握手、一人ひとりにねぎらいの言葉をかけた。突然の出迎えに選手らは驚いていたが、4年後の北京五輪での「長嶋ジャパン」の雪辱へ、意欲をうかがわせた。
アテネで死力を尽くしたナインにとって、ミスターの笑顔が何よりのねぎらいだった。長嶋監督の出迎えに、ヤクルト宮本主将ら選手は驚きを隠せなかった。成田空港では約500人のファンが出迎え、会見場の千葉・成田市内のホテルにバスで移動すると、ホテルの別室で長嶋監督がいすに座って出迎えた。
中畑ヘッドコーチが「球界全体の危機を感じながら長嶋ジャパンで取り組んできた五輪で、長嶋監督が考えていた最高の野球を見せることができたと自負してます」と、金メダルは逃したが、銅メダル獲得を報告した。長嶋監督は一瞬いすから立ち上がろうとしたが、関係者に止められ、まだ麻痺(まひ)が残る右手ではなく、左手でコーチ陣や選手とガッチリ握手。絞り出すような声で、一人ひとりに「ご苦労さん」「よくやった」と、言葉をかけたという。
目標の金メダルではなく首脳陣、選手には悔しさもある。だが目、握った左手の強さ、その肌の感覚で長嶋監督の思いは全員に伝わった。中畑ヘッドコーチは「あの声を聞いただけでホッとした感じ。長嶋監督の笑顔は最高だった。あの笑顔が我々には最高のプレゼントになった」と話した。西武松坂は「すべての試合を見てくれたと言っていただいた」。広島黒田は「握手だけで伝わるものは伝わって来ました」と感激した。ヤクルト宮本主将が「金でなくて申し訳ないですが一生懸命戦いました」と、銅メダルを見せに行くと、長嶋監督はニッコリ笑いながら、何度もうなずいた。
この日は長男一茂氏(38)も同行していたが、長嶋監督は出迎えができるほど回復している。長嶋監督に近い関係者は「北京五輪にも意欲を持っている。励みになっている」と語る。4年後の北京五輪で、野球競技は継続審議中で開催は微妙な状況だ。だが、現在リハビリを続ける長嶋監督の胸の中に、北京五輪があるのは確か。巨人高橋由が「この悔しさを忘れないで、これからも頑張ります」と言葉に力を込めた。次回金メダルで「長嶋ジャパン」の雪辱−。それは誰よりも、長嶋監督自身が強く思っているはずだ。
[2004/8/28/09:33 紙面から]
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