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キューバが金メダル奪回/野球
<アテネ五輪野球:キューバ6−2豪州>◇25日◇決勝
「赤い稲妻」が金メダルを奪回した。アテネ五輪の野球決勝はキューバが6−2で初Vを狙うオーストラリアを下し、2大会ぶり3回目の金に輝いた。1点リードで迎えた6回、無死からの4連打などで4点を奪取。日本を破って勢いに乗るオーストラリアを突き放した。シドニーで初めて金を逃し、その後主力の引退、相次ぐ亡命などで王国の土台が揺らいだものの、厚い戦力層を見せつけてアマ最強の面目を保った。
すべては勝つためだった。金メダルへの執念でキューバが勝った。4回2死一、二塁。中堅タバレスが大飛球を追った。フェンス直前でファンブルしながら好捕した。そのとき実は球がフェンスに当たっていた。本職は教師というタバレスは、なんとか必死で球をグラブに収め、倒れながら左手を高々と上げた。名演技? も「勝つ」ためだった。
5回、オデリンが1死一、二塁のピンチを招くと、今度は捕手と投手コーチが遅延行為スレスレのタイムを取って時間稼ぎした。緊急リリーフする左腕パルマの準備を待った。6回には三塁コーチがストライクの判定にクレームを付けて退場処分を受けた。荒れた試合展開も、力だけは失わなかった。
6回「お家芸」の集中打で勝負を決めた。4番ウルティアから4連打。1番パレが2点適時打でダメ押し、リードを5点に広げた。準決勝のカナダ戦でも、1点を追う8回に一挙6点を奪う逆転劇。1度爆発したら止まらない集中力は伝統の底力だった。「五輪に出場しても、金メダルを取らなければ意味がない。野球は国技。勝つことが大切だった」。4回に先制2ランを放ったセペダは、金メダル奪回に胸を張った。
W杯8連覇(前身の世界選手権を含む)に、五輪も初参加のバルセロナから連覇。だがシドニー決勝でアメリカに完封負けし、王国の土台が揺るぎ始めた。リナレス(中日)らベテランが引退し、主力4人がメジャー入りを夢見て亡命した。戦力の低下がささやかれた。それでも敗戦は1次リーグで日本に喫した1敗のみ。21歳のパレ、20歳の3番グリエルら才能豊かな若手が穴を埋めた。幻の同点打を防いだタバレスは「アメリカが出場できなかったことが残念だ」。ライバル不在を嘆きながら、終わってみれば王者の強さだけが光った。
[2004/8/27/09:29 紙面から]
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