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愛ちゃん帰国「メールに返信がしたい」
日本選手団最年少で卓球女子の福原愛(15=ミキハウスJSC)が、ベスト16入りした自信を胸に帰国した。日本卓球陣が25日、成田空港に帰国。記者会見に臨んだ福原は、国内では9月23日から始まるジャパンオープン(神戸)が五輪後初の試合となる。
今、愛ちゃんが最もやりたいことは、やっぱり携帯メールの返信だった。「メールに早く返信したい。57件も来てました。ラーメンも食べたい」と素顔に戻った。ずっと五輪の重圧を受けてきた。しかし、その中、3回戦では格上世界12位のガオ・ジュンをストレートで破った。「一番うれしかったのはガオちゃんに勝てたこと」。ベスト16は、十分に胸が張れる結果だった。
西村卓二女子監督(56)も「自分のことを客観的に見られるようになった。自立もしてきた」と成長を認める。選手村で、ほかの競技の選手と交流し、テレビでは、日本選手がメダルを取る瞬間を見て、感激もした。「五輪は、偶然や、まぐれで勝てる大会ではない」。北京に向け、気持ちも新たに引き締まった。
普通の高校生に戻れるのもわずかな時間だ。人気者には、すぐにハードスケジュールが待っている。「北京はまだ考えられない。次の試合で頭がいっぱい」。28日からは富山、松山でイベント出演で、来月からは中国と日本でプロツアーの試合がある。アテネはまだステップだ。155センチの小さな体に、大きな自信を携えた愛ちゃんの新たな五輪挑戦が始まった。【吉松忠弘】
[2004/8/26/09:06 紙面から]
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