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野口、金の次は尚子超え/女子マラソン
<アテネ五輪:女子マラソン>◇22日
女子マラソンを制した野口みずき(26)が、尚子に挑む。ラドクリフ(英国)ヌデレバ(ケニア)らの強豪を蹴散らして世界最強の座についた野口が、次に狙うは記録。日本歴代2位の2時間21分18秒というベスト記録を越えて、高橋尚子の持つ日本最高記録(2時間19分46秒)を目指す。まずは2時間19分台を目標に来年の海外レースに挑戦。名実ともに日本のトップランナーになる。
金メダリストの野口にはもう1つの夢がある。記録への、高橋尚子への挑戦。レース後、興奮の収まらない藤田監督は言った。「次は記録を狙わせたい。条件的にはベルリンがいいんじゃないかな」と、来年9月の記録挑戦を示唆した。ベルリンマラソンは01年に高橋が日本記録を出したレース。世界記録保持者ラドクリフ、同2位のヌデレバ、高橋を破ったアレムにも勝ち、19分台以上の期待もふくらむ。
今季は記録ラッシュだった。1月のハーフで1時間7分47秒と自己記録を35秒更新、日本歴代2位の好スタートを切った。2月には青梅で30キロ国内最高の1時間39分9秒。同じコースを走った高橋尚子の記録を2分48秒も更新した。4月、女子1万メートルでは31分21秒04とまたまた自己記録を29秒も更新。スプリント能力の高さを証明し、早くから金メダルへの期待を抱かせていた。
野口の歩幅は147〜8センチ(高橋は145)が平均値。身長は野口の方が14センチも低いから、この数字以上に走りには差がある。野口の方が伸びがありバネを使ったフォームだ。足底が地面に接地する時間は短いため、スピードは出るが、負担が大きい。その点を徹底した補強トレーニングで補ってきた。
2人はマラソンへのアプローチも180度違う。高橋は補強トレもしないし、トラックも走らない。その分、徹底して高地で距離を走り込む。逆に野口は中距離のような練習が多く、ウエートトレ施設には日本陸連の幹部がわざわざ視察にきたほど充実している。
高橋といえば、陸上界では雲の上の人。野口にとってもそれは同じだった。例え金メダルを取っても、まだ並んだ気持ちにはならないだろう。競技の特性上、直接対決はタイミングが難しく、記録で上回って初めて真の女王になる。ちなみに2人の直接対決は1度だけ。ハーフ25戦で日本人に負けたのは2度だけという野口の1敗が高橋で、00年の札幌ハーフだった。
もっとも昨年から野口が走るたびに、高橋が驚きながら小出監督に電話するのが恒例行事。きっと今ごろは、米国ボルダーで野口の快挙を喜び、そして慌てているに違いない。
[2004/8/24/09:52 紙面から]
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