| 紙面ニュース |
|
 |
 |
長嶋ジャパン傷だらけ1位通過/五輪野球
<アテネ五輪野球:日本6−1ギリシャ>◇22日◇1次リーグ
悲願の金メダルどりに、長嶋ジャパンが「あと2勝」とした。既に1次リーグ突破を決めている日本代表は、同リーグ最終戦で地元ギリシャと対戦。ロッテ清水直の粘投と中日福留、巨人高橋由の2ランなどで6−1と快勝した。キャプテンのヤクルト宮本が負傷するなど、アクシデントを乗り越えながらも1位通過が決定。決勝進出をかけて明日24日、同4位(オーストラリア−カナダの敗者)との準決勝に臨む。
高橋由の悲鳴が場内に響いた。「ウォォォ!」。5点リードの9回表無死一、二塁。左腕マルカキスが投じた150超の速球が、高橋由の右腕に当たった。顔をゆがめ、その場にうずくまる。それでも何とか立ち上がり一塁へ。そして痛みをこらえて最後まで出場し続けた。
打線を引っ張る男だ。2点リードの7回表、福留の2ランで加点。さらに1死一塁から、高橋由が左中間へ3号2ランを放った。オーストラリアに敗れたショックを振り払う20日カナダ戦の先制2ラン、前日21日の台湾戦では起死回生の同点2ラン。3戦連発の大当たりだが、大会序盤は高々と内野フライを打ち上げてしまうケースが多かった。そんな中でも「相手投手の球が動いているから。いい投球をされたら、そうは打てない」と冷静に分析していた。不調ではなく少しのズレ−。焦らず自分のスイングを貫いてきたことが大当たりにつながっている。
それでも高橋由に、浮かれる様子はない。「もっと早い回で打ちたかったね。3戦連発? 個人成績のためにきているわけじゃないよ」。チームは6勝1敗で1位通過を決めた。ただ、疲労を含めナインは満身創痍(そうい)。高橋由だけでなく、主将の宮本も5回裏のクロスプレーで右ひざを痛め、大事を取って途中交代した。明日24日の準決勝で先発予定の松坂も、前回登板で右上腕に打球を受けた。岩隈も体調不良。悲願の金メダルへ、ここからは気力の勝負になる。
中畑ヘッドコーチ「本当のスタートはこれから。選手は成長し、1つのチームになっている。厳しい戦いになるだろうが、真っさらな気持ちで準決勝、決勝を戦っていきたい」。
試合後はホテルに選手家族を招待し、総勢100人で食事会を行った。おこわご飯、茶そば、卵とじ、かたやきそば、じゃがいも千切りサラダ…。家族の笑顔と、長嶋監督が依頼した料理人の心がこもった和食で英気を養った。高橋由は右腕をアイシングしながら言った。「(試合がない)明日も汗を流そうかと思っている。予選通過が目標ではない。あと、ひと頑張りだよ」。いよいよ長嶋ジャパンが集大成の時を迎える。【飯島智則】
[2004/8/23/08:55 紙面から]
写真=7回表日本1死一塁、2点本塁打を放った高橋を迎える左から清水、福留、松坂、上原、和田(撮影・野上伸悟)
|