| 紙面ニュース |
|
 |
 |
男子レスリング20年ぶり靖国必勝祈願
レスリング男子日本代表が6日、東京都千代田区の靖国神社で必勝祈願をした。84年ロサンゼルス五輪以来20年ぶりの靖国参拝で、富山英明監督(46)のフリー57キロ級金メダルなど最多9個のメダルを獲得した同五輪の験の良さにあやかった。サッカーのアジア杯で中国の反日感情が高まっているが、神聖な儀式として勝利を誓った。フリー、グレコローマンの代表9人は合宿を打ち上げ、9日に最終調整のためハンガリーへ向かう。
身が引き締まる思いだった。男子代表9人は富山監督らスタッフ、関係者と靖国神社を訪れた。
日本レスリング協会の福田富明会長の発案で、以前から100日合宿の打ち上げに必勝祈願を決めていた。それが、タイミングの悪いことに中国開催のアジア杯で反日感情が高まり、社会的に気まずいムードに。代表チームはそれを考慮しながらも、予定通り参拝し、神社内の資料館「遊就館」を見学した。富山監督は厳しゅくな表情で「靖国神社は20年ぶり。選手に平和の中で、(五輪で)戦える幸せを感じ取ってほしかった」と話した。
靖国神社にこだわったのは理由がある。20年前のロサンゼルス五輪前、当時監督を務めた福田会長に率いられて、現役だった富山監督らは日の丸を掲げて必勝祈願した。旧共産圏国がボイコットしたこともあり、本番では金2、銀5、銅2と計9個のメダルを獲得した。この五輪最多のメダル量産は、レスリング王国日本の象徴となった。
日本は辛うじてメダルをつないでいるが、92年のバルセロナ五輪から金メダルはない。そこで福田会長、富山監督、宮原強化副委員長のロサンゼルス五輪メンバー3人が話し合って、当時にちなんだ必勝祈願の再現を決めた。シドニー五輪グレコローマン69キロ級銀メダルの永田は「あらためて試合の前の心構えができました」と言った。
伝統の異色トレーニングで話題を振りまいてきた男子レスリングだが、最後は厳しゅくな必勝祈願で締めた。今回は危機感を募らせて本番に臨む。初採用の女子が金メダル量産を期待されるのも、男子代表には重圧。合宿打ち上げに顔を出した福田会長は「技術、スタミナは問題ない。あとは、とにかく攻めてメダルを勝ち取れ」と選手を励ました。9日に最終調整地のハンガリーへ出発する。【佐藤智徳】
[2004/8/7/10:16 紙面から]
写真=靖国神社で必勝祈願をした男子レスリング日本代表メンバー(撮影・酒井清司)
|