ソフト山田、男のタマをカキーンと天井弾
宇津木ジャパンの1番打者・山田恵里外野手(20=日立ソフトウェア)が、仮想米国投手から豪快な先頭打者ホームランを放った。アテネ五輪女子ソフトボール代表は26日、男子日本リーグ3位のトヨタ自動車と実戦形式の練習を行った。午前の攻撃練習で山田は男子投手から、高さ約25メートルの天城ドーム(静岡)の天井にぶち当てる先頭打者認定本塁打。世界一の俊足にパワーも見せつけ、悲願の金へ日本を引っ張る。代表は今日27日に最終合宿を終え、3日にアテネに出発する。
ガラ、ガラ、ガラーン! 天井に響き渡る打球音に、昨年、男子日本リーグで2度のノーヒットノーランを達成した真田知行投手(26)が驚いた。2球目のライズボールだった。振り抜いた山田の打球は、真っすぐセンターへ。そのまま約25メートル頭上の天井の鉄骨にぶち当たった。「手応えがあった」。飛距離推定80メートルの先頭打者天井弾に、山田から笑みがこぼれた。
女子相手では、昨年の日本リーグで、山田も数度経験している。しかし、男子選手からの天井弾は「記憶にない」。打たれた真田投手も、山田のシャープな振りに脱帽だ。「甘く入った。しかし、それを逃がさないのはさすが」。6月の倶知安合宿(北海道)でも真田は打撃投手を務めた。しかし「その時より代表は集中力が増している」と、わずか1カ月でのレベルアップに舌を巻いた。
男子相手の練習は、米国のスピードを想定してのもの。投手の球速だけでなく、守備の速さや打撃の強さは、仮想米国に最適だ。「米国はスピードに加え機動力もある。それを意識して練習した」。俊足、巧守、巧打と3拍子そろった山田の絶好調は、打倒米国に大きな原動力となる。
5月の代表発表の席で、宇津木妙子監督(51)から「金メダルのカギは山田」と直々に指名された。打力重視のシドニー五輪で結局銀メダルに終わった。その反省から生まれた打倒米国の秘策は「足を使った機動力」だ。“リードオフマン”として代表を引っ張る山田は「バッティングの調子が安定しているし、守備の連携もいい」と頼もしい。
先月のカナダ杯で、山田は世界1の快足を披露した。各国の1番打者が集い、ベース1周のタイムを競った。山田は見事に優勝し、世界にその名をとどろかせた。「結構いい感じでアテネに行ける。とにかく皆を引っ張りたい」。3拍子に、この日は天井弾のパワーも見せ、山田にはアテネに向け怖いものなど何もない。【吉松忠弘】
[2004/7/27/09:43 紙面から]
写真=先頭打者ホームランを放った外野手の山田
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