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シンクロデュエット、見え捨て笑う歌舞伎

公開練習で新しい演技を披露する立花(左)と武田

 ポップ歌舞伎で金メダルを狙う。シンクロナイズドスイミングの日本チームの練習が22日、大阪・なみはやドームで公開された。4月の五輪予選(アテネ)でロシアに完敗したデュエットの立花美哉(29)武田美保(27)組は、歌舞伎をテーマにしたフリールーティン(FR)を大幅に修正した。エレキギターの音を加え、笑うポーズを入れるなど外国人に難解な日本調を抑え、明るく楽しい内容に変更した。打倒ロシアへのプログラム完成を急ぐ。

 ギュイイインー。和太鼓、三味線の和楽器に交じってエレキギターの音が響いた。立花、武田は手を口に当てて笑うポーズを取る。デュエットのFR。歌舞伎十八番の勧進帳のベースは残すものの、曲調、演技内容は大幅に変えた。日本人形のようなかわいらしい動きを取り入れた。立花は「拍手したくなるような展開。音楽の力を借りられる」と歓迎した。

 五輪直前の大幅変更。4月の五輪予選の敗戦がきっかけだった。動きをピタリと止めて目を見開く。見えを切る動作を入れるなど歌舞伎そのもので勝負した。だが、反応はいまひとつ。「難しすぎた。民族性を出しすぎた」と井村ヘッドコーチ。ロシアには1点差の2位に終わった。

 ロシアを逆転するためにはどうすればいいか。五輪予選後、井村ヘッドはさまざまな人から意見を聞いた。立花、武田組が初の金メダルを取った01年世界選手権のことも思い出した。コミカルなパントマイムを演じて観衆を引き込んだ。手拍子からスタンディングオベーションと観衆を引き込むメロディー。歌舞伎にはこだわらず、明るさ、楽しさを前面に出したプログラムへの変更を決めた。歌舞伎の売りものである「見え」も捨てた。

 井村ヘッドは「ロシアと新たに勝負ができる」と手応えを感じている。五輪の日程はデュエットからチームへと進む。「アテネはデュエットの戦いがすべて。初めに流れをつかまないとチームも駄目になる」。明るく楽しい演技で審判と観衆を引き込めるか。ポップ歌舞伎が打倒ロシアの鍵になる。【田口潤】

[2004/6/23/10:01 紙面から]

写真=公開練習で新しい演技を披露する立花(左)と武田

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