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女子代表、北朝鮮下しアテネへ/五輪予選

五輪切付を手に入れた日本代表は、上田監督(中央下)に水を掛ける(撮影・宇治久裕)

<女子サッカーアテネ五輪アジア予選:日本3−0北朝鮮>◇準決勝◇24日◇国立

 日本が勝った。五輪出場をつかみ取った。アテネ切符をかけた決戦で、アジア最強の北朝鮮を3−0と一蹴した。前半11分、FW荒川恵理子(24)のシュートで先制。同ロスタイムにはオウンゴールで追加点を奪い、後半19分にはFW大谷未央(24)が3試合連続ゴールでダメを押した。女子の国内試合史上最多3万1324人の大観衆が見守る中、91年5月以来13年間勝てず、7連敗中だった強敵を倒した。明日26日の決勝(広島ビ)で中国を破り、アジアNO・1として2大会ぶりの五輪に臨む。

 終了のホイッスルと同時に選手は両手を夜空に突き上げた。ベンチの選手はいっせいにピッチに飛び出した。スタンドからは「ニッポン! ニッポン!」の大コールが、五輪出場を祝福するシャンパンシャワーのように降り注いだ。涙と笑顔が交じり合う。女子日本代表は強かった。

 過去9戦してわずか1勝。この13年間は7連敗で、しかも4連続完封負けを喫していた北朝鮮を攻略した。突破口はFW荒川だった。前半11分、相手DFがクリアミス。「きた〜って感じ。まさか相手がミスしてくれるとは」。荒川が目の前に転がったボールを奪う。1度フェイントを入れ、右足で蹴り込んだ。99年11月のアジア選手権で2点を奪って以来閉ざされていた扉を開けた。普段はスーパーのレジ打ちで生活費を稼ぐムードメーカーが、5年分のうっ憤を吹き飛ばした。

 運も呼び込んだ。前半ロスタイム、FW荒川の突破に慌てた相手DFチャン・オックキョンがまさかのオウンゴール。試合前に「左サイドの12番が弱い」と分析した通り、ラッキーゴールがプレゼントされた。右サイドからは積極的に川上が仕掛け、中央で勝負という戦略が面白いようにはまった。FIFAランク7位に、14位の日本が真っ向勝負を挑んだ。後半19分には秘策も決まった。MF山本が右CKで今大会で初めてファーサイドを狙った。宮本のヘッドを経由し、こぼれ球をニアに詰めていたFW大谷が押し込んだ。

 女子サッカーには激しい浮き沈みがあった。90年代前半は、代表チームにもかかわらず予算はなしに等しかった。合宿でダニのわく6畳の部屋に4人が寝泊まりすることも珍しくなかった。海外遠征では、セキュリティーの甘さから泥棒に入られたこともある。

 しかし、89年発足のLリーグが最盛期を迎えた90年代半ばに、アトランタ五輪に出場。人気も急騰して一時は女子の競技登録人口は7万人を超えた。それもシドニー五輪に出場できなかったことで長くは続かなかった。リーグに協力的だった企業が相次いで撤退し、代表への注目度も低下。ノンアマ登録選手は今やエース沢だけで、大谷らTASAKIの選手たちは、自社で真珠細工の加工にあたっている。98年のフランスW杯出場で、人気が右肩上がりで伸びていった男子とはまったく逆。そんな状況に02年に日本協会会長に就任した川淵キャプテンが一石を投じた。

 女子サッカーの地位向上と人気復活へ全面協力を明言。ボーナスアップや人気アイドルとのコラボレーションを企画した。その川淵キャプテンは、選手らがペットボトルの水で「ウオーターファイト」に興じる姿をまぶしげに見つめた。試合後のロッカー室で、選手とともに感涙にむせんだ。

 北朝鮮に快勝したことで、アテネでの期待も膨らむ。メダルも夢ではない。この日の勝利は、日本の女子サッカーを大きく変えるに違いない。【北村典子】

[2004/4/25/12:42 紙面から]

写真=五輪切付を手に入れた日本代表は、上田監督(中央下)に水を掛ける(撮影・宇治久裕)

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