いばらの道乗り越えカバエワが金/新体操
<新体操>◇29日◇個人総合決勝
昨年の世界選手権を制したアリーナ・カバエワ(ロシア)が安定した演技を重ね、108・400点で優勝した。2位はイリーナ・チャシナ(ロシア)だった。
最後の種目のリボンを終えると、カバエワは満足感を漂わせ、観客に何度も手を振った。「五輪のために一緒に準備してくれた周囲の人たちに感謝したい」と笑顔で喜びを口にした。
最初のフープでは、慎重な手具操作を見せた。シドニー五輪は圧倒的な優勝候補として臨んだが、フープが場外に出てしまうミスがあり、失意の銅メダルに終わったからだ。
シドニー後はいばらの道だった。栄養補助食品に含まれていた減量効果のある利尿剤のフロセミドでドーピング(薬物使用)違反となった。01年世界選手権の個人総合金メダルをはく奪され、1年間の出場停止処分を受けた。ブランクを経て、昨年の世界選手権で復活の優勝。そして21歳で迎えたアテネで、念願の五輪金メダルを手にした。
[2004/8/30/01:14]
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