2004年8月21日付紙面から
「ナカタ」から始まるコミュニケーション
行きつけの店で特注料理を食べた。ギリシャ料理ギロス(肉を何層にも巻いたものをあぶり、外側からスライスするもの)をごはんの上にのせただけの代物だが、かなりイケる。さしずめギリシャ版「豚丼」か。普通はピタ(パンの一種)で巻くため、こちらの意図を理解させるのが大変だったが、仲良くなった店員のボナさんが融通を利かせてくれた。値段は7ユーロ(約950円)。吉野家よりかなり高いが、口にあうだけで御の字だ。
宿舎のスタッフたちは日本に興味津々のようだ。アテネ大生のディミトリス君に「ナカタは来るか」と尋ねられ、「オノなら来るよ」を答えたら「フェイエノールトのか」と目を輝かせていた。ストラトス君は日本のアニメの話をしてくるが、詳しくない私は日本人笑いで済ませてしまう(申し訳ない)。
タクシー運転手のマキスさんは「以前見た日本代表は素晴らしかった。ナカタもいいが、オレはオノが好きだ」。サッカーの欧州選手権を制したレーハーゲル監督が奥寺康彦氏のブレーメン時代の監督で、日本でも有名だと話すと、運転中なのに後ろを振り返って興奮していた。おかげで彼には穴場のシーフード店や、ラムチョップ店に連れていってもらった。今度、ギリシャ人が日本にやってきた時は「キタジマ」という言葉からコミュニケーションが始まるのだろうか。モリタ、ヤマモト、ナカニシまで出されたら、間違いなくすぐに仲良くなってしまうだろう。【野上伸悟】
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