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Dr,平石貴久のアテネを診る
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2004年8月26日付紙面から

25メートルプールに1滴のインクで反応

 テレビではメダル獲得のニュースとともに、ドーピングの報道も増えている。「ドーピングは禁止」と分かっているはずなのに、なぜ、こんなに見つかるのか。この程度ならば見つからないと思う選手、指導者がいるのだろう。過去のドーピングへの認識が甘い。

 ドーピング検査が、いかに精密なものか。例えば25メートルのプールにたった1滴インクを垂らして十分にかき回す。そこからサンプルを取って調べれば、どこの社のどんなインクが混じっているか判明できる。すごい精度だ。

 メダル獲得者は全員、競技直後に約80cc採尿し、その場で尿の成分、比重などを計る。さらに検査センターで詳細を調べる。汗びっしょり頑張った選手が、すぐに尿をたくさん出すのはとても大変。検査室では水やコーラ、スポーツドリンク、ジュースが飲めるし、アルコールはドーピングに無関係なので、ビールも準備されている。それでも選手によっては2時間以上も尿が出ず、試合より奮闘しなければならなくなる。人工ぼうこうまでつくって危険を冒した選手もいるが、実はトイレの中も監視されている。

 年々ドーピング対象の薬剤は増えている。筋肉増強剤、神経の興奮剤や逆に鎮静剤、利尿剤、ホルモン剤、造血剤。前もって自分の血液をためておき、試合直前に自分に輸血する血液ドーピングに至るまで多種多様。強い薬ばかりでなく、普段私たちが服用する市販の風邪薬や栄養ドリンクに知らないうちに混じっている成分もある。コーヒーに含まれるカフェインも対象だが、食後のコーヒー1杯はまったく問題ない。個人差はあるが、1日に15杯以上飲むと興奮剤として検出されてしまうことがある。

 サプリメントや漢方薬、やせ薬も成分がはっきりしない場合は飲まない方が無難だろう。すべてチームドクターが解析、飲んでよいかどうか許可するべき。競技の公平性というだけでなく、選手の健康や命を守るための当然のルール。選手の熱い思いのため、コーチもドクターも真摯(しんし)に戦うのが真のスポーツマンシップである。(平石クリニック院長)

平石貴久(ひらいし・たかひさ)1950年11月4日、鹿児島県生まれ。東京・六本木「平石クリニック」院長。専門は内科、スポーツ医学など。サッカー、野球、陸上、ゴルフ、格闘技など多岐に渡る種目で選手、チームの健康管理を担う。



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