2004年8月23日付紙面から
40度超える炎天下の球場、硬水飲むナイン心配
21日午前10時半に始まった野球の台湾戦は炎天下の戦い。スタンドは40度を超える暑さで、アルミ製のいすにはじっと座ることも出来ないほどだった。
試合は後半日本が追い付く熱戦で、選手たちは、滴る汗をふきながら守備に就いていた。観戦しながら1つの心配事があった。それは選手たちの給水だった。
アテネで多いミネラルウォーターの内容は1リットルあたりカルシウム68・2ミリグラム、マグネシウム8・2ミリグラムとかなりの硬水。冷えていればいいが、生あたたかくなると日本人にはおいしい水とは言えない。長期間飲むと体重のロスも心配される。
選手たちも同じものを、そのままボトルで飲んでいた。少量のナトリウムが含まれ悪くはないが、これではエネルギー補給にならない。延長10回でサヨナラ勝ちしたが、長期戦になれば勝負は分からなかった。選手の疲労を抑えるためにも、ドリンクを作るなど工夫して摂取すべきだと思う。
競技中の給水として適しているのは糖分3・5%、水温6〜13度。1回に飲む量は200cc、15分に1度。1度に200cc以上飲むと、体が重くなってプレーの質を落とす。暑いアテネならば6度に冷やして、冷たさでノドの渇きを抑えればいい。
また、市販のスポーツドリンクは糖分7%もある。スポーツドリンクを利用するなら、半分に希釈することを勧める。
同日、男子サッカーのイタリア対マリを観戦した。両チームとも、あまり給水をしていなかった。後半に入りイタリアは少しまめになったが、マリは変わらず。かなりの接戦で、選手の負担は大きかったと思う。延長後半にはマリ選手の足は止まり、イタリアのサヨナラゴールを生んだ。
スポーツは科学。選手のコンディションで勝利の行方は変わる。暑い環境でのスポーツはケガや熱中症を予防するためにも、細かい水分の補給が重要なポイントになる。(平石クリニック院長)
◆平石貴久(ひらいし・たかひさ)1950年11月4日、鹿児島県生まれ。東京・六本木「平石クリニック」院長。専門は内科、スポーツ医学など。サッカー、野球、陸上、ゴルフ、格闘技など多岐に渡る種目で選手、チームの健康管理を担う。
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